さらにもう一点、マーケティング・ミックスとの関連で、どうしてもふれておくべきことがあります。「4C」についてです。
今回はマーケティングの4Pについて細かく見てきましたが、その内容を検討すると、いずれも企業側から標的市場や顧客を見る立場をとっているのが分かると思います。一方、ドラッカーが指摘するように、マーケティングの使命は、顧客にぴったりと合う価値を提供して独りでに売れるようにすることです。
となると、マーケティング・ミックスを考える上でも、市場や顧客側からの発想が極めて重要になります。そこで、近年では4Pに対して4Cの重要性が叫ばれるようになってきました。すなわち、「顧客ソリューション(Customer Solution)」「顧客コスト(Customer Cost)」「利便性(Convenience)」「コミュニケーション(Communication)」の4つです。そして、それぞれが4Pの「製品」「価格」「流通」「プロモーション」の対立概念となっています(図3参照)。
つまり、企業側から見た製品やサービスは、顧客から見ると何らかの問題を解消するための手段であるわけです。また、製品やサービスの価格は、顧客にとってのコストに他なりません。さらに、流通は顧客側から見ると、価値を入手するための利便性です。そして、企業側から見たプロモーションは、顧客の側から見ると企業からのコミュニケーション活動に他なりません。
マーケティング・ミックスの基本は、あくまでも4Pです。しかしながら、詳細な戦術を組み立てるにあたっては、市場や顧客からの視点、すなわち4Cを忘れてはなりません。4Cの発想でマーケティング・ミックスを考えることが重要なのです。

