競争の基本戦略、その1番目は「コストのリーダーシップ」です。これは、低コスト体質を実現することで、競合他社よりも低価格で製品やサービスを提供する戦略です。
低コストの体質を実現することで、5つの競争要因に対して、次のような有利な立場を築けます。
・コストの有利さという参入障壁で、新規参入を牽制できる
・競合他社からの攻撃にも耐えうる体力を養える
・代替品に対しても、同業者より有利な立場を占められる
・買い手の値引き攻勢を回避できる
・供給業者の値上げ攻勢などにも対処しやすくなる
これらの結果、業界内に強力な競争要因があっても、平均以上の収益を生める企業体質を実現できるわけです。
とはいえ、コストのリーダーシップ路線を進めるには多くのハードルが待ち受けています。代表的なハードルとしては、
・大きな市場シェアをとらなければならない
・他社にない技術力を持たなければならない
・原材料を有利に入手できなければならない
などがあります。
また、最先端の設備を整備するとともに攻撃的な価格政策を実行し、事業の初期には赤字覚悟の攻勢が不可欠になります。
加えて、ある程度市場を獲得した後には、シェアを維持するための再投資も不可欠です。
ブロードバンド市場の有力企業に躍り出たYahoo!BBは、超低価格とモデムの無料配布で、一時物議を醸しました。もっともこれも、コストのリーダーシップ戦略を狙ったものと考えれば、定石通りの手法だったと理解できます。

