3.ブルー・オーシャン戦略は、未知の市場空間創造を目指す

  一方、もうひとつ考えられるのは、レッド・オーシャンに見切りをつけて異なる大海を目指す戦略です。いわば「未だ生まれていない市場、未知の市場空間」の開拓を目指します。この方向を選択するのが「ブルー・オーシャン戦略」に他なりません。
 未知の市場空間を目指すということは、目の前の敵を相手にしないということです。つまり、この戦略では逆に、目の前の的よりもむしろ、競争相手のいない市場を開拓し、そこで大きな利益を手にすることを目指します。
 したがって、ブルー・オーシャンでは、レッド・オーシャンに見られる、血みどろの戦いは見られません。それもそのはずです。そもそも市場に、競争相手自体がいないのですから。よって、ブルー・オーシャン戦略とは、「競争自体を無意味にする戦略」とも言い換えられるわけです。
 キムとモボルニュは、レッド・オーシャンで血みどろの戦いを繰り広げるよりも、ブルー・オーシャンの創造へと戦略を転換せよ、と主張します。彼らはこの行動を「賢明なる戦略移行」と呼びました(図1)。つまり彼らは、賢明なる戦略移行を実施して、競争自体が無意味になるブルー・オーシャンを開拓することが、現代企業の最優先課題だと指摘するのです。

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© Akira Nakano pcatwork.com 1999~2009