⑤人口構造の変化

 社会的・文化的・経済的な大きな出来事と、そのもたらす影響には時間差があります。しかし、変化は現在すでに始まっていて、その結果は必ず現れます。ドラッカーはこれを「すでに起こった未来」と好んで表現しました。
 すでに起こった未来の中でも、特に重視すべきものが人口動態や構造の変化です。人口動態の変化は最も逆転しにくく、比較的早い段階で影響が明らかになります。そのため、人口の増減、年齢構成、家族構成、雇用や教育水準、所得などは、すでに起こった未来の中で、特に重要な要素になります。
 また、人口動態の変化には、リードタイムが明らかになっているという特徴があります。例えば、出生率の急激な低下は、それから5、6年後に、学校教育へ大きな影響を及ぼすでしょう。
 したがって、すでに起こった未来としての人口構造を把握したら、次にリードタイムを明らかにして、どういう事態が起こるのかを予測します。そして、それが「我が社に対してどのような影響を及ぼすのか」という点について問わなければなりません(図表3)。

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© Akira Nakano pcatwork.com 1999~2008