クレイトン・クリステンセンの「破壊的イノベーション論」がわかる本

disruptive

秀和システム 2008年4月7日 600円


【本書の主な内容】


 最近、新聞や雑誌を見ていると、イノベーションという言葉を頻繁に目にします。イノベーションとは、古いものを破壊して新しいものを創造することと捉えられています。あるいは、もっとシンプルに、何か新しいものを創造すること、さらに一言で言うならば「革新」とも考えられています。

 このように、何か漠然と新しいものを創造することをイノベーションと考えるのが一般的です。一方、ハーバード大学ビジネススクール教授クレイトン・クリステンセンは、イノベーションには持続的イノベーションと破壊的イノベーションがあることを指摘しました。中でもクリステンセンは、繰り返し行われてきたイノベーションの歴史の中で、破壊的イノベーションが果たした重要性を説きます。その上で、破壊的イノベーションのメカニズムやプロセスを詳細に解明しました。

 クリステンセンの功績は、破壊的イノベーションのプロセスを解明したのみならず、それを実践することで、私たち自身が同様の破壊的イノベーションを巻き起こせる可能性が高まるという点です。いわばクリステンセンは、破壊的イノベーション戦略の実践手法を我々に提示しているわけです。

 そして、クリステンセンが提唱した破壊的イノベーションのエッセンスを短時間で理解したい方々のために編んだのが本書です。解説のベースには、クリステンセンの著書『イノベーションのジレンマ』(翔泳社)、『イノベーションへの解』(翔泳社)を主に用いました。本書の理解には、これら翻訳書を含め、原典をお読みいただくことをお勧めします。

 本書が、破壊的イノベーションの理解に役立つことを願ってやみません。

2008年2月 筆者記す
(「はじめに」より)

【目次】
第1章 破壊的イノベーションとは何か

1-1 クリステンセンとその著書
1-2 イノベーションに対する従来の考え方
1-3 破壊的イノベーションを理解するために
1-4 持続的イノベーションとは何か
1-5 破壊的イノベーションとは何か
1-6 破壊的イノベーションにも種類がある
1-7 マトリックスによるイノベーション分類
1-8 破壊的イノベーションを理解する基本チャート
コラム disruptive innovationとsustaining innovation

第2章 ローエンド型の破壊的イノベーション

2-1 ローエンド型破壊の母体
2-2 破壊的技術の種をまく
2-3 下位市場を橋頭堡にした上位市場への進出
2-4 上位市場を侵食する破壊的技術
2-5 ローエンド型破壊を図解する
2-6 破壊的技術としてのデジタルカメラ
2-7 デジタルカメラによる破壊的イノベーション
コラム カメラ付き携帯電話は破壊的技術か?

第3章 ローエンド型破壊に対する既存企業の対応

3-1 IP電話に見るローエンド型破壊
3-2 下位市場から上位市場を次々浸食
3-3 上位市場に逃げる既存企業
3-4 企業の行動を決めるRPV
3-5 既存企業が陥る“イノベーションのジレンマ”
3-6 資源配分プロセスが弱点になるとき
3-7 ローエンド型破壊の理解と活用
コラム 相対的な概念としてのローエンド市場

第4章 新市場型の破壊的イノベーション

4-1 まったく異なる価値観から生まれる新市場型破壊
4-2 新市場型破壊を図解する
4-3 無消費を競争相手にする
4-4 新市場型破壊のプロセス
4-5 自動車の誕生に見るイノベーション
4-6 T型フォードによる新市場型破壊
4-7 ADSLに見る破壊的イノベーション
4-8 破壊者としてのソフトバンク
コラム フォスターのS曲線と破壊的イノベーション

第5章 破壊的イノベーション戦略のマネジメント

5-1 破壊的イノベーション論から戦略を描く
5-2 状況ベース思考で市場を見る
5-3 状況ベース思考で携帯電話を考える
5-4 非対称的モチベーションを活用する
5-5 既存企業に逃げ道はあるのか
5-6 有望市場開拓のための3つのリトマス試験
5-7 独立系バリューネットワークの構築
5-8 統合化戦略とモジュール化戦略
5-9 上位市場へと速やかに移動する
コラム 意図的戦略と創発的戦略

第6章 破壊的イノベーション実現の組織マネジメント

6-1 破壊的イノベーション推進の基本方針
6-2 破壊的技術を脅威として知らせる
6-3 脅威を機会として活用する
6-4 早期の成功が成長を生む
6-5 破壊的イノベーションによる新規事業の創造

© Akira Nakano pcatwork.com 1999~2008