2. 目標と自己管理によるマネジメント(目標管理)とは何か

 ドラッカー流・自分マネジメントで最も重要になるのが「目標と自己管理によるマネジメント」だ。これは一般的に日本で「目標管理」と呼ばれるものである。

 前回、企業にとってのマネジメントとは、「個々の企業がそのミッションを通して顧客創造を達成するための道具、機能、機関」であると述べた。そして、組織の目的と成果に貢献する人は、誰であれその組織のマネジメントの一員であり、決して経営のトップ層だけが、マネジメントではないと記した。

 このことから、マネジメントの一員たるあなたが成果を上げようとするならば、最初に実行しなければならないことがある。それは、自分の会社のミッションについて理解することだ。

 会社というものは、自社のミッションを実現するために存在する。よって、ミッションを実現することがその会社の成果になる。一方、メンバーの一員であるあなたは、会社のミッション実現に貢献してこそ、あなた自身の成果になる。つまり、ミッションの正しい理解なくして、会社への貢献、引いてはあなた自身の成果はあり得ない。ただ単に売上を上げれば、会社に貢献している、というわけではないのだ。

 次に、自分の所属する会社のミッションが理解できたら、その実現にあたり、自分はどのような貢献ができるのかを考える。そして自分が貢献できる領域が明確になったら、具体的にどのような貢献を実現するのかを期限付きで明らかにする。その上で、自ら設定した目標に対して責任を持つのだ。これが目標管理の基本である。

 たとえば、あなたが部課やグループの管理者の場合、まず組織の使命と目標を理解し、そこから自らの部課やグループの目標を明らかにする。そして、管理者自身の目標を設定するとともに、部課やグループに属する他のメンバーについても、個々の目標を明確にさせる。要するに「常に企業全体の目標から導かれる*1」ように、個々が自身の目標を設定する。このように目標管理を実行することで、個々の目標と会社のミッションとのズレを防げるわけだ。


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© Akira Nakano pcatwork.com 1999~2009