上記以外にも、目標管理には多様なメリットがある。まず、目標を設定することが、目標達成の強い動機付けになる。強い動機付けは大きな成果の基礎である。無目標で仕事をしている人と、成果の上で大きな差が開くのは明らかだろう。
また、あらかじめ目標を設定することで、期待する成果を得られたのかどうか、事後検証が可能になる。そして、検証結果を次の行動にフィードバックすることで、より大きな成果を期待できる。
加えて、設定した目標が、部下や上司とコミュニケーションをする上での鍵になる。設定した目標が適切なのか、どの程度目標は達成されたのか、新たな目標を設定する上でのポイントは何か——。つまり設定した目標が、相互コミュニケーションの糧になるのだ。
このように、多くの利点がある目標管理は、成果を上げる人になる上で、まず実行すべきことだと言える。実際ドラッカーは「目標と自己規制による管理こそ、管理の『哲学』と呼ぶにふさわしいかもしれない*2」とまで言うほどだ。
とはいえ、目標を設定するだけで、成果が上がるというわけでは決してない。また、目標に向かって、ただ単にがむしゃらに突き進むといとうのも考え物だ。その前に、効率よく目標を達成するために工夫する、すなわち智恵を使うことが重要になる。そこで考慮すべきが、先に掲げた4つのポイントの残り3つ、「強み」「時間」「集中」だ。

