
2011年4月30日
【はじめにより】
皆さん、ご機嫌よう。私、経営学者ジョージ・P・リンストンだ。本日は、皆さんとともにマーケティングについて考えるためにこちらにやって来た。
マーケティングという言葉で真っ先に頭に浮かぶのが、「現代マーケティングの父」と称されるフィリップ・コトラー教授にちがいない。
コトラーは現代のマーケティングを体系化するのに並々ならぬ貢献を果たした。その功績は『コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント[第12版]』や『マーケティング原理[第9版]』にまとめられているとおりだ。
ただ、いずれも大著でマーケティング入門者がアタックするにはかなりハードルが高い。またコトラーは、近著『コトラーのマーケティング3.0』で、両大著にも掲載されていない新たなマーケティングのあり方についても言及している。
そこで本書では、コトラーのマーケティングの基本についてシンプルかつコンパクトに解説するとともに、コトラーが説く最新のマーケティング3.0についてもわかりやすく紹介することを目指した。
本書1冊を読めば、皆さんも今日から即、コトラーのマーケティングについて一言語れる人物になれるはずである。
パート1では、まず、マーケティングの定義を明らかにした上で、コトラーの指摘するマーケティングの最新動向について説明することにしよう。
では、図解講義の始まりだ。
【目次】
PART1 マーケティング3.0とは何か
PART2 マーケティング戦略の推進
PART3 マーケティング・ミックスの進展
PART4 マーケティング・コミュニケーションの展開
PART5 社会的マーケティングの時代