
2013年3月15日
秀和システム 800円
【はじめにより】
論理思考とは、理由から結論に至る筋道を適切に考えて、自分の意見や主張を形成することです。
適切であるということは、理由から結論に至る筋道の形式が論理学的に妥当で、しかも現実的に妥当な内容であることを指します。したがって、この点に配慮して思考することが論理思考の本質になります。
この論理思考で私たちは演繹法と帰納法という2つの有力な手法を利用します。演繹法は一般的な法則から個別事項についての結論を得る方法です。一方、帰納法は複数の前提事例から共通する一般法則を導き出す際に利用します。
本書では論理思考の基礎とも言えるこの演繹と帰納の思考テクニックについて詳しく解説しました。
また、私たちの周辺には非論理思考に陥る罠があちこちに仕掛けられています。どこにその罠が仕掛けられているのかをあらかじめ理解しておけば、罠を回避する努力をすることで、より論理的に思考できるようになるでしょう。
このように論理思考を論理的手法の面と非論理的罠の面の双方から考えるのが本書の特徴です。
そういう意味で従来の論理的手法を解説したロジカル・シンキング本とは性格を異にした本になったと自負しています。
本書が読者諸兄姉の論理思考に役立つことを願ってやみません。
【目次】
第1章 論理思考の基礎知識
第2章 演繹的に考える
第3章 帰納的に考える
第4章 不適切な論理を特定する
第5章 論理思考はこうして妨げられる
第6章 図解で論理思考を鍛える