
2011年5月25日
【はじめにより】
ドラッカーの著書に『経営者の条件』という名著がある。同書でドラッカーは、すべてのビジネス・パーソンを対象に、「成果をあげるための方法論」について詳しく述べている。この著作以外でも、ドラッカーはことあるごとに、成果をあげるビジネス・パーソンになるための手法について言及した。
本書は多数あるドラッカーの著作の中から、ドラッカーの示した「成果をあげるための方法論」を抜き出して取りまとめたものだ。タイトルが示すように、いわば「ドラッカー流仕事術」について述べた本である。
本文で詳しく解説するように、ドラッカーは、ビジネス・パーソンが成果をあげるということは、ひとつの習慣にほかならないと指摘した。もちろんこの習慣は、特別の人だけが身につけられる、というものではない。万人に開かれ
たものだ。
ただし、習慣を身につけるには、やはり訓練が必要だ。では、どのような訓練を積めばよいか。
じつはこの点を理解して体得するのが「ドラッカー流仕事術」の勘所であり、本書全体を通じて説明したものにほかならない。
ビジネスで成果をあげたいと思うならば、ぜひとも本書に書いてあることをひとつでも実践してもらいたい。そしてそれが、皆さんの仕事力の向上につながったら、筆者としては望外の喜びである。
【目次】
第1章 自分の「強み」を知り、目標を定める
第2章 徹底的に時間を管理し、無駄を排除する
第3章 最強のマネジメントをマスターする
第4章 変化に挑むチェンジ・リーダーを目指せ
第5章 イノベーションはこうして実現する
第6章 ネクスト・ソサエティはこうして生き抜け