昨日、映画「ニューヨーク・ドール」を観てきました。先週の金曜日に続いて2回目です。
映画を沢山観る方ではありません。まして、1本の映画を劇場で2度観ることはめったにありませんが、今回の「ニューヨーク・ドール」は私にとって「2度観」に値する内容でした。
映画のタイトルは、1970年代初頭のグラム・ロック時代に結成されたアメリカのバンド「ニューヨーク・ドールズ」からとったものです。そして映画では、同バンドのベーシスト、アーサー・キラー・ケーンを軸にドキュメンタリーでストーリーを展開します。
ニューヨーク・ドールズは、2枚のアルバムを発表して解散。その後、ヴォーカルのデヴィッド・ヨハンセンはソロや俳優として活躍、ギターのジョニー・サンダースはハート・ブレーカーズを結成し、グラム・ロックからバンク・ロックへの転身に成功します。一方、アーサー・キラー・ケーンは鳴かず飛ばず。結局、モルモン教徒になって教会に奉職することになります。
こうしたニューヨーク・ドールズが、イギリスのメルトダウン・フェスティバル2004で再結成させることになります(仕掛け人は元ザ・スミスのモリッシー)。そして映画は、メンバーの再開、再結成後のリハーサル、フェスティバルでのライブまで、アーサー・キラー・ケーンとメンバーを追います。さらに最後には、大どんでん返しが待っていますが、それは映画を観てからのお楽しみと言うことで。
ちなみに、アーサーが質入れしていた262ドル(だったかな?)のベースギーターを受け取りに行く場面など、ロック・スターのはかなさをまざまざと感じました。しかし、一旦舞台衣装を身につけた長身アーサーの格好いいこと。ロック・ビジネスが栄光と紙一重だということを、いまさらながら実感した次第です。
なお、映画の中で、ニューヨーク・ドールズ登場の背景を、伝記作家のニナ・アントニアやブームタウン・ラッツの(というかバンド・エイド呼びかけ人の)ボブ・ゲルドフが語っています。彼らによると、1970年代初頭は、「ヘビメタが幅をきかせ、プログレッシブのクソが」メイン・ストリームにあったと言います。
一方、私の認識では、当時はT.レックスやデヴィッド・ボウイ、スレイドなど、グラム・ロックが華やかし頃(特にロンドンは)だと理解しています。その中に登場したのが、ニューヨーク・ドールズ(しかもアメリカ製として)ではなかったのかなぁ・・・。少々時代認識がズレているところが引っかかりましたが、それが映画の内容をおとしめるというものではありません。
クラウス・ノミにスポットを当てた「ノミ・ソング」と同様、最高に楽しめて悲しい映画でした。
